ハリーとトント

今日は実家に帰って、ひさしぶりに愛犬チャロペーの散歩をしました。
かわいいチャロペー。わたしが家がら出てくると、とび蹴りのような
ものすごい勢いで、飛びかかってきます。


そんなチャロペーとてくてく歩いていたのですが、
わたくしたちの前に、マルチーズのようなまるっこい犬が鎖をつけず元気に、
ちょっと足の具合のわるいおじいちゃんが、1人と1匹で
これまたてくてく歩いておりました。


あらら。近付いたら、またチャロペーが吠えたりして迷惑かけちゃうな〜。
なんて思っていたら、案の定、ぐんぐんマルチーズくんが近付いてくるでは
ないですが。しかも、マルチーズくん、チャロペが近付いてもまったく意に介さない
し、チャロさんも気にしてない様子。
あらら?なんて思ってたら、おじいさんが話かけてきた。


「こいつはね。目が見えないんだよ。」
「え?」
「いやね。ガンになっちゃって。ここにね、あるんですよ。」
と、マルちゃんの足にあるまるっこい毛だまをみせてきた。
「でもね、取ったら、死んじゃうんだって。
こいつ、まだこんな元気に歩けるでしょ。かわいそうだな。って思ってさ。」
「そうだったんですか…。」
「人間だったら、もうだめですよね。でも、こいつは11年、がんばって生きてるからさ。」
「このこもいい飼い主さんに出会えてよかったですね。」
「うん。こいつはね、俺の声をたよりにうごいているからね。」


…。
遠ざかって、草原(実際は土手の芝生。)を歩いていく1人と1匹を眺めていたら、
なんだか胸がいっぱいになり、またもやぐっと涙がこみやげてしまうわたくし。
(相変わらず、涙もろい。)しあわせになれよ。と、
涙をぬぐっていたら、ふと、先方にいるマルちゃんがうんちをしており、おじいちゃんが
こちらを振り返ってこちらの様子をみて、「エヘ」という表情をされているではないですか。
あれ?と、思ったら、
うんちを取らずにてくてく歩いてしまったではないですか。


ちょっと、ちょっと、わたしの感動はどうしてくれるの?!というか、その時の様子が
かなりおもろい。
うんちとろーよ!