クローバーフィールド/HAKAISHA

ゴジラへのオマージュとはいえ、このサブタイトルはいかがなものかしら？
なんていうツッコミはおいておいて…。
「LOST」のJ・J・エイブラムスが企画製作の指揮をとった'謎の映画'を見てきました。

ものすごいティーズ（じらし）した宣伝方法をとっていて、ほぼ内容的な情報が出て
なかったこの作品。
…だけど、自由の女神の首がとれているビジュアルを見せていて、ほぼパニック映画
ってことは分かって、
「あぁ。インディペンデンスデイみたいに地球外生物が襲ってくるようなパニック
ムービーだろうな〜。」ってことだけがイメージを作っちゃって、
こんな内容だとは予想しなかったな〜。パニックムービーは大体の大筋は分かっていて、
それでいて、どれだけ驚かされるか。を楽しむものだと思ってたから。
でも、こういう内容だったら、もっと興味もってたかもしれないな〜。なんて思う。
新しい視点と視線でつくられたパニックムービー。

シネコンのチケット売り場でチケットを渡される時に、
「具合が悪くなる場合がありますが、体調は大丈夫ですか？？」って、バイトの男の子
に言われ、
「え？は、はい。。大丈夫だと思います。。」と、彼氏と顔を見合わせてしまった。
前情報は彼氏から教えてもらって、ハンディカムで撮ったみたいな映像が相当ブレるから
（ブレアウィッチみたいとよく言われてる。）酔うような映像らしい。ということは
分かっていたけど、そこまで念を押されると余計不安になってしまう、わたくし。

いざ、ダイエットコークを飲みながら。で鑑賞。
で、こんな感じ。（ネタバレありです。）

逃げまどう人の視点から撮られた映像は、まるでゲームの中の世界のようで、それでいて
悪夢の中にいるかのようで、面白い。
こういう手持ちカメラで撮った風につくるのって、もちろんまわしっぱなしじゃないけど、
変なところでカット繋ぐと、リアルぽくなくなるから、タイヘンだろうな。って思う。
…確かに、ちょっと映像には酔うかも。
でも、ホントに面白いのは、そのパニック映像だけじゃなくて、同じハンディカムで撮られた
過去の映像なんかもちょこっと交えて、ラブストーリー仕立てにしたところ。
こういうネタをラブストーリーを中心に捻ると、
「エターナルサンシャイン」とか、「バタフライエフェクト」みたいな、作品になるんだろな。
観た後、予想しなかった気持ちになったので、良い意味で裏切られたな〜。って思った。

だって、なんで怪獣が出て来たのか、何が目的なのか、誰が倒すのか。。
全然どうでも良い感じだもん（笑）このはなし。
逃げまどう一般市民目線だから、何もわかんないまま終わるんだもん。
本来ある、映画のカメラっていう＜神の目線＞を一切（…とまではいかないけど。）ほとんど
排除した作品で。これがメジャー配給なんだから、おもしろいことするよな〜。って感心。

観終わって、駐車券にはんこを押してもらいにカウンターにもっていったら、バイトの女の子が
「どうでしたか〜？！酔いませんでした？？」
って、興味深げに聞いてきたので、
「あ。はい。大丈夫だと思います。。」と、また彼氏と顔を見合わせてしまった。
よっぽど、社内では注目されてるんだな。この作品。
J・J・エイブラムス的には、もうちょっとみんなに注目されたかったかも♪